膝痛に関係する筋肉②大腿筋膜張筋・腸脛靭帯
今回は膝の外側の痛みに関係する大腿筋膜張筋と、筋肉ではありませんが腸脛靭帯についてです。なぜ腸脛靭帯を含めるかというと、大腿筋膜張筋が腸脛靭帯につながっており、両者が一体となって働くことが多いためです。ちなみに黄色の部分が腸脛靭帯になります。
この筋肉の一番の働きは、歩く時に脚がまっすぐ前に出るように修正することです。この筋肉がないと、歩く時に股関節が外側にねじれて(外旋)しまいスムーズな足運びが難しくなります。
大腿筋膜張筋には中殿筋とともに脚を外側に開く働き(外転)もあり、脚を広げながら踏ん張る動作の多いお仕事、例えば美容師さんや傾斜のある屋根の上で働く方などはこの筋肉・靭帯が緊張して膝の外側の痛みに発展するケースがあります。人によってはふくらはぎの外側に坐骨神経痛のような痛み、しびれを伴うこともあります。
また、マラソンランナーなど長距離を走る運動選手は腸脛靭帯の下部が大腿骨とこすれあって発症する「腸脛靭帯炎」もみられます。
図 筋肉.guide様 http://www.musculature.biz/