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大学入試改革の恐ろしさ


多摩市多摩センターの整体院身体均整堂からだやの入試

 2020年度以降に大学入試制度の改革が行われる予定です。その内容について教育再生実行会議がまとめた提言を一部抜粋してみましょう。

「大学入学者選抜を、能力・意欲・適性を多面的・総合的に評価・判定するものに転換する」

「各大学は学力水準の達成度を判定するほかに、面接、論文、高校の推薦書、生徒が能動的・主体的に取り組んだ多様な活動(生徒会活動、部活動、インターンシップ、ボランティア、海外留学、文化・芸術活動やスポーツ活動、大学や地域と連携した活動等)、大学入学後の学修計画案を評価するなど、多様な方法で入学者を選抜し、これらの丁寧な選抜による入学者割合の大幅な増加を図る」

 まあ平たく言えば「多方面の観点から合格者を決める」という事です。

 一見すればとても正しいことのように思えますが、これには大きな問題点が2点あります。

1, 入試が「人間評価」になってしまう

 大学はあくまでも専門的な学問の場です。本来なら客観的で公平に学力を点数化したもので選抜されるのが当然のことです。新しい入試制度では「総合的な人としての評価」になってしまうため、極端に言えば入試で落ちた生徒は「人として劣っている」判断を下された形となってしまいます。近年の「ミスユニバース」と同じ方向性ですね。

2, 特異な人材の排除

 このような入試制度を採ることによるもう一つの弊害が、「研究は大好きだが他人とうまく接するのが苦手」とか、「自分の興味のあること以外は何もかも面倒くさい」などの「とんがった人材」を振るい落としてしまうところです。多方面からの観点が増えれば増えるほど一点に特化した人々には不利になります。しかし現実は、ノーベル賞受賞者の報道などでお分かりだと思いますが新しい技術や理論などを発見・構築していくのはこういった特化した人々なのです。なんでもそつなくこなす人たちだけ大学に寄せ集めても新しい道が開けるとは到底思えません。

 この2点から、私は今まで通り、入試は個人の顔が見えない点数のみで選抜するべきだと考えます。多方面の観点からの人材を大学が欲するなら各大学の推薦制度にゆだねるべきでしょう。

         多摩市多摩センターの整体院身体均整堂からだや

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